【10月30日 AFP】ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領は29日、麻薬密輸に使用されていたとみられる航空機3機を「阻止」したと発表した。この作戦は、カリブ海で麻薬組織を対象に展開している米軍の活動と同時期に行われた。

マドゥロ氏は公式行事で、「一昨日、カリブ海を通じて麻薬密輸の航空機が侵入したが、われわれの航空部隊が瞬時に探知した」と述べ、また「今日、2機の麻薬密輸機が北から侵入した」とし、ベネズエラの法律に基づき対処したことを明らかにした。

この「対処」についてマドゥロ氏は、「バン、ブーム、バン!」と表現したが、これが撃墜を意味するのかは不明だ。

同氏は「ベネズエラを尊重させるための行為であり、主権の行使だ」と強調した。

午前中にも、ベネズエラ軍は国内にあるコロンビアの「麻薬密輸テロリスト」キャンプ2か所を破壊し、弾薬、全地形車、戦術用ベスト、燃料を押収したと発表した。

ベネズエラ政権は、米国がベネズエラ近海に大規模な軍事力を展開していることに対抗する形で、麻薬対策の成果を強調しようとしている。

米国はこの展開を麻薬対策作戦と説明しているが、ベネズエラ側はマドゥロ政権打倒を狙った軍事行動の口実ではないかと警戒している。(c)AFP