レディオヘッドのトム・ヨーク、今はイスラエルで公演しない
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【10月27日 AFP】英バンド、レディオヘッドのフロントマン、トム・ヨークは、週末の英紙インタビューで、現在はイスラエルで公演を行うつもりはないと述べた。バンドは8年前、親パレスチナ派の活動家による反対を押し切ってテルアビブでライブを行ったことがある。
「絶対にない。ネタニヤフ政権とは5000マイル(約8000キロ)以上離れていたい」と、最新号のサンデー・タイムズ・マガジンの取材に答え、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相に言及した。
レディオヘッドのメンバーへのインタビューは、今月のイスラエルとハマスの停戦合意が成立する前に行われた。バンドは来月、7年ぶりとなるツアーを開始し、欧州5都市で計20公演を予定している。
2016~18年に行ったワールドツアー「A Moon Shaped Pool」では、ボイコットの呼びかけを受けながらもテルアビブで公演を行い、反発を招いた。
ヨークは最新のインタビューで、当時の判断をやや悔やんでいる様子をのぞかせ、「明らかに高官とつながりのある」イスラエル人がホテルを訪れ、公演に感謝された際には「恐怖を感じた」と語った。
またヨークは昨年、オーストラリアでのソロ公演中に、「ガザでの虐殺を非難するのに、あと何人の子どもが死ねばいいのか」と叫ぶ親パレスチナ派の観客のやじを受け、一時ステージを離れる場面があった。
この出来事については5月に「自分の沈黙が共犯と受け取られていることにショックを受けた」とコメントしている。
他方で、バンドでギターを担当するジョニー・グリーンウッドはイスラエル出身のアーティストと結婚しており、イスラエル人ロックミュージシャンのドゥドゥ・タッサとも長年にわたって共同制作を続けている。
こうした経緯もあり、グリーンウッドに対する批判は絶えないが、本人はインタビューで「アラブ人とユダヤ人のミュージシャンと共に音楽を作ることを恥じていない」と語っている。(c)AFP