【10月21日 AFP】スイス東部の隣国リヒテンシュタインとの国境近くの標高1300メートルを超える村、フルムゼルベルクで19日、「カウ・グランプリ」が開催された。この牛のレースには、女性騎手のみが参加できる。

このイベントは2006年に始まり、フルムゼルベルクの秋祭りのハイライトとなっている。

主催者によると、レースの起源は、同時に開催されるチーズ市に来る人々のためのイベントを企画することだったという。農家の女性が発案したものの男性陣の反応は鈍く、女性が秘密裏に騎手としてのトレーニングを進めたため、女性のみが参加できることになったのだという。

優勝者に贈られるのは、40キログラムの飼料袋、伝統的なアルプスのカウベル、花束、そして地元の誇りだ。

昨年に続き再び王冠を手にした「ビオラ」の騎手、レア・ベルナーさんは、ゴールラインを越えると拳を上げて歓喜し、観客の拍手を浴びた。「一番大事なのは勝つことではなくて、参加すること」と語り、勝利のカウベルを掲げて鳴らした。(c)AFP/Nathalie OLOF-ORS