世界204位バシュロが衝撃の上海マスターズ制覇 いとこ対決制す
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【10月13日 AFP】男子テニス、上海マスターズは12日、シングルス決勝が行われ、世界ランキング204位のバレンティン・バシュロ(モナコ)が4-6、6-3、6-3でアルトゥール・リンデルクネシュ(フランス)とのいとこ対決を制し、優勝を飾った。ATP1000大会では、史上最も低いランキング選手のタイトル獲得となった。
バシェロと世界54位のリンデルクネシュによる予想外の親族対決の決勝について、バシェロのコーチであり異母兄弟でもあるバンジャマン・バレレ氏は「おとぎ話」と表現した。
ATP1000大会では史上3度目となるノーシード選手同士の決勝を制したバシュロは、記者会見で「今ここに座っている理由が自分でもわからない」「信じられない。数日後には実感が湧くと思うが、今はこの瞬間を楽しみたい」と述べた。
大会出場選手の補欠だったバシュロは、直前に予選の出場が確定。予選を勝ち上がって迎えた本戦では世界11位のホルガー・ルーネ(デンマーク)を下すと、さらに四大大会(グランドスラム)通算24勝で、大会5度目の制覇を目指していたノバク・ジョコビッチ(セルビア)に勝利した。
表彰式の開始を前に、リンデルクネシュはバシュロの方に腕を回し、2人は涙を流した。リンデルクネシュはバシュロとバレレ氏に向けた祝福の言葉の中で、「2人のいとこは1人より強いね」と冗談を飛ばし、「全力を尽くした。君はそれにふさわしい。とてもうれしいよ」と述べた。
「これが始まりにすぎないことを願っている。残念ながら勝者は1人だったが、おそらく一つの家族が勝った」
男子プロテニス協会(ATP)のウェブサイトによると、バシュロの世界ランキングは40位に浮上する見込みとなっている。(c)AFP