トランプ氏、防衛支出目標満たさぬスペインのNATO除名を示唆
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【10月10日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領は9日、自身の主導で引き上げられた防衛支出目標を満たしていないことを理由に、北大西洋条約機構(NATO)からのスペインの除名を示唆した。
32か国が加盟するNATOは6月、トランプ氏からの圧力の下、今後10年間で防衛費を大幅に増加させることで合意した。トランプ氏は当時、新たな防衛支出目標である国内総生産(GDP)の5%の支出に抵抗するスペインに対し、貿易面での制裁を示唆していた。これまでの防衛支出目標は、2014年に設定されたGDPの2%となっていた。
ペドロ・サンチェス首相は、スペインがこの目標値を達成する必要はないと主張している。同国はNATO加盟国の中でも、防衛支出が相対的に低い国の一つとなっている。
トランプ氏はホワイトハウスで記者団に対し、「遅れている国が一つある。それがスペインだ」「彼らがやらない理由はないが、それでも構わない。率直なところ、NATOから追い出してもいいかもしれない」と述べた。
トランプ氏はこれまでにも、欧州諸国が防衛費の増額を拒む場合、米国が防衛支援を控える可能性があると繰り返し示唆してきた。(c)AFP