【10月7日 AFP】イスラム組織ハマスによる2023年10月の越境攻撃から7日で2年となる中、イスラエルでは6日、追悼行事が予定されている。

ハマスの武装勢力は2023年10月7日、ユダヤ教の祝祭「スコット(仮庵の祭り)」の終わりにイスラエルを奇襲した。武装勢力はイスラエルとの境界を越え、南部の共同体や音楽フェスティバル会場をロケット弾や手榴弾で襲撃した。

公式なイスラエル側の数字に基づくAFPの集計では、イスラエル側で1219人が死亡し、その大半は民間人だった。また、251人がパレスチナ自治区ガザ地区に連れ去られ、このうち47人が依然として人質として拘束されている。イスラエル軍によると、25人は死亡したという。

音楽フェスティバルが開催されていた会場では、犠牲者の遺族や友人らが集まり、追悼行事が行われる予定となっている。

襲撃された会場には5日も多くの人々が訪れた。ある教師はAFPに「非常に大きな事件だった。ここで起きたことを受け入れるのはとても難しい」と語り、犠牲者を悼んだ。

テルアビブの「人質広場」でも、国家主催の追悼式典が16日に計画されている。この広場では、人質の解放を求める週次の抗議集会が続いている。

イスラエルによるガザ地区への報復攻撃は、空・陸・海の各方面で続いており、数万人のパレスチナ人が死亡し、広範な破壊が生じている。ハマスが運営するガザ地区の保健省によると、少なくとも6万7160人が死亡しており、国連(UN)はこの数字を信頼できるものとみなしている。統計は民間人と戦闘員を区別していないが、死亡者の半数以上が女性と子どもだとされる。

イスラエルの国家安全保障研究所の最近の調査によると、2年にわたる武力衝突をめぐり、イスラエル国民の72%が政府の対応に不満を抱いていることが明らかになった。

ハマスとイスラエルの交渉担当者は6日、ドナルド・トランプ米大統領が提案したガザ和平計画をめぐり、ガザでの紛争終結に向けた協議をエジプトで開始した。ハマス指導部に近い情報筋はAFPに対し、「協議は数日間続く可能性がある」としたうえで、「交渉は困難で複雑になると予想している」と述べた。(c)AFP