【10月2日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区向けの支援物資を運ぶ船団は2日、前日にイスラエルによって一部の船が阻止されたものの、なお数十隻が「力強く航行中」と発表した。

環境活動家グレタ・トゥンベリさんらが乗船した「グローバル・スムード船団」は約45隻で構成され、先月スペインを出発。国連によれば飢饉が発生しているパレスチナ領土へ向け、イスラエルの封鎖を突破することを目的としている。

イスラエル海軍は1日、封鎖下にあると主張する海域に入らないよう警告し、トゥンベリさんの船を含む複数の船の進行を阻止した。

イスラエル外務省は「すでにいくつかの船舶が安全に停止され、同乗者はイスラエルの港に移送されている」とSNSに投稿し、トゥンベリさんら乗船していた人々は「安全で健康だ」と述べた。

しかし船団によれば、2日早朝時点でほとんどの船が航行を続け、妨害にもかかわらずガザ地区の海岸に近づいているという。

船団はX(旧ツイッター)に、「イスラエルの絶え間ない攻撃にもかかわらず、30隻の船がガザに向けて強く航行中。(ガザまで)わずか46海里(約85キロ)」と、現地時間午前3時20分(日本時間午前9時20分)のタイムスタンプ付きで投稿した。

船団のスポークスマン、サイフ・アブケシェクさんは、インスタグラムに投稿した動画で、イスラエル軍によりスペインやイタリアからの参加者ら約200人を乗せた13隻の船が阻止されたと述べた。

その一方で、「われわれの任務は続行中だ」とし、「彼らは決意しており、動機づけられ、この早朝までに封鎖を破るためにできることをすべて行っている」と残りの船についても伝えた。

また、確認されたイスラエルによる阻止のほか、船同士のライブストリームや通信も途絶したとしている。(c)AFP