【9月21日 AFP】国連の特別報告者は先週、ウクライナ侵攻の拡大以降、ロシアでの人権状況が悪化しているとする報告書を発表した。報告書では、拷問の「蔓延」や、医療専門家による虐待への関与が指摘された。

国連のロシアの人権状況に関する特別報告者、マリアナ・カツァロバ氏は、ロシアでは2022年2月以降、ウクライナ侵攻への批判的意見に対し体系的な弾圧が行われているとし、「人権状況は着実に悪化している。劇的な悪化だ」と報告書に記した。

22日に人権理事会に提出される予定の報告書によると、過去3年半にわたり「ロシア当局は戦争への反対を沈黙させるため、刑事訴追、長期投獄、脅迫、拷問および虐待の使用を強化してきた」とされる。

ロシアの現状についてカツァロバ氏は、当局が「正当な人権行使を『存在的な安全保障上の脅威』に言い換え、そうした個人を『国家の敵』と位置付けている」と警告した。

また、当局が「司法、立法、法執行機関を直接的な政治統制下に置き、制度的独立性を失わせた」と指摘し、「この体系的掌握により公共機関は抑圧と戦争の道具に変えられた」と批判。特に「警察、治安部隊、刑務所職員および軍隊による拷問や虐待の継続的かつ体系的な運用」を非難した。

さらに、ウクライナ人拘束者への拷問に加担・容認する医療専門家の存在について言及し、一部の医療関係者が「より大きな痛みを与えるため電気ショックの使い方を指示した」との独立した証言も確認されているとした。

カツァロバ氏は、拷問や虐待に参加・容認・報告しなかった医療関係者をロシア側に起訴するよう求め、さらに他国にも、国際法に基づきロシア国内で行われた拷問の加害者を裁く権限である「普遍的管轄権」を行使するよう促した。(c)AFP