【9月20日 AFP】ベネズエラは19日、米国がカリブ海で「宣戦布告なき戦争」を仕掛けていると非難し、この数週間で十数人の麻薬密輸の容疑者を殺害した米軍の攻撃について、国連(UN)による調査を求めた。

米国は麻薬対策作戦として、ベネズエラ沖の国際水域に艦隊を展開し、F35戦闘機をプエルトリコに配備している。

ベネズエラのブラディミル・パドリノ・ロペス国防相は、米国の「脅威」に対抗するための軍事演習に出席する中で、「これは宣戦布告なき戦争であり、麻薬密輸者かどうかに関係なく、カリブ海で人々が処刑されている。防御の権利もなく処刑されている」と述べた。

この発言の数時間後、ドナルド・トランプ米大統領は国際水域で新たに麻薬密輸船を攻撃し、3人の「麻薬テロリスト」を殺害したと発表した。ここ数週間での死者数は計17人となっている。

トランプ氏は、攻撃が米南方軍(SOUTHCOM)の管轄地域で行われたとだけ述べ、攻撃の日時も明かされていない。

また、米政府は標的にされた船舶が実際に麻薬を密売していたという具体的な詳細を提供していない。

ベネズエラのタレク・ウィリアム・サーブ検事総長は、「小型船に乗った無防備な漁師をミサイルや核兵器で殺害する行為は人道に対する罪であり、国連による調査が必要である」と述べた。(c)AFP