【9月14日 AFP】パレスチナが「戦争」以外でも新聞の見出しを飾ることができると証明したい──。そのような決意を語るのは、パレスチナ人として初めてミス・ユニバースに出場するナディーン・アユーブさんだ。アラブ首長国連邦(UAE)でAFPの取材に応じた。

その長い歴史の中で、現在、最も悲惨な時期の一つに直面しているパレスチナだが、アユーブさんは、自分たちの存在は「苦しみや痛み」の代名詞ではないと言い、11月にタイで開催される大会で、パレスチナの旗を掲げる準備をしている。

イスラエルとイスラム組織ハマスの戦争が始まってからほぼ2年が経過し、パレスチナ自治区ガザ地区で数万人の人々が命を落としている。「今、パレスチナに必要なのは声。私たちは、自分たちのアイデンティティーが消えてしまうことを望んでいない」と話すアユーブさん。

自分の故郷の豊かな遺産と美しさを紹介し、長い間苦しみだけに還元されてきた人々を人間らしく見せたいと大会への意気込みを語り、「生きたいと願う子どもたちや、夢と希望を持つ女性たち」の存在は他の国と同じだと続けた。