【9月9日 AFP】欧州気候監視機関「コペルニクス気候変動サービス」は9日、世界の8月の平均気温が観測史上3番目に高かったと発表し、壊滅的な山火事や猛暑が気候変動への対策と、その影響への準備の緊急性を浮き彫りにしたと述べた。

欧州南西部は今夏、3度の熱波に見舞われ、スペインとポルトガルでは山火事が発生。一方、アジアの多くの地域でも、平均を上回る記録的な暑さが観測された。

地球の気候を調整する役割を持ち、大気中の余分な熱を吸収する海洋の水温も、8月としては記録的な高さに近づいた。海水温の上昇は、異常気象の悪化と関連している。

コペルニクスで気候分野の戦略責任者を務めるサマンサ・バーグス氏は「世界の海洋も異常に高温のままであることから、これらの現象は、温室効果ガス排出量削減の緊急性だけでなく、より頻繁かつ激しい極端気象への適応の重要性も強調している」と述べた。

コペルニクスによるデータでは、今年8月の世界平均気温は産業革命前に比べて1.29度高く、2023年の月間記録よりわずかに低く、2024年と同水準だった。

英国、日本、韓国の気象当局は今月初め、いずれの国でも観測史上最も暑い夏となったと発表している。(c)AFP