【8月30日 AFP】25-26イタリア・セリエAは29日、第2節の試合が行われ、クレモネーゼは3-2でサッスオーロに勝利。クレモネーゼに所属する同国の独裁者ベニト・ムソリーニのひ孫が途中出場でトップリーグデビューを果たし、喜びを語った。

クレモネーゼは試合終盤、ロマーノ・フロリアーニ・ムソリーニが獲得したPKをマヌエル・デルカが蹴り込んで決勝点を挙げた。開幕2連勝を飾ったチームは、暫定首位に浮上している。

82分に途中投入されたフロリアーニ・ムソリーニは、右のウイングに入ると快活なパフォーマンスを披露してチームにインパクトを与えると、アディショナルタイムにはファウルを受けてPKを獲得した。

「ロマーノ」と記されたユニホームを着るフロリアーニ・ムソリーニは、「短い時間に多くのことが起こりすぎた。今夜のことは一生忘れないと思う。セリエAでデビューするのが夢だったから」「自分の目標は違いをつくることだったから、それができてうれしい」と述べた。

フロリアーニ・ムソリーニの母親は、1922年から43年までイタリアを支配したファシストの独裁者ベニト・ムソリーニの孫娘で、欧州議会議員も務めたこともあるアレッサンドラ・ムソリーニ氏。

過去に政治には興味がないと述べていた22歳のフロリアーニ・ムソリーニは、セリエAのラツィオから今季はクレモネーゼにレンタル移籍している。

昨季はセリエB(2部)のSSユーベ・スタビアでプレーし、ゴールを決めた際には一部のファンが「ムソリーニ」と叫びながらファシスト式の敬礼をする一幕もあった。

開幕戦でそのクレモネーゼに敗れたACミランは、同日の試合でレッチェに2-0で勝利して今季初白星を飾っている。(c)AFP