伊ポルノサイトで妻や女性有名人の画像共有スキャンダル、メローニ首相も被害
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【8月30日 AFP】イタリアで大勢の男性が妻やガールフレンド、女性有名人のわいせつな画像や性的に加工した画像を本人の同意なくポルノサイトで共有していた事件で、自身も被害に遭ったジョルジャ・メローニ首相は28日、女性たちに対し、直ちに通報するよう呼び掛けた。
メローニ氏は日刊紙コリエレ・デラ・セラに対し、自身や野党・民主党のエリー・シュライン書記長(党首)を含む女性有名人の加工画像がポルノサイトで発見されたことを受け、「嫌悪感を覚える」と述べた。
政治集会での写真から個人のソーシャルメディアアカウントから盗まれた休暇中のスナップ写真までさまざまな画像が、体の一部を強調したり、性的に見えたりするように加工されていた。
イタリア語で「膣」を意味する俗語をもじった「フィカ」と呼ばれるこのポルノサイトは70万人以上の登録者を抱えていたが、28日に利用者が規約違反を犯したとして閉鎖した。
これに先立ちイタリアでは先週、「マイ・ワイフ」というフェイスブックグループが見つかった。現在は削除されているこのグループは、男性たちが妻の写真を投稿し、それに下品で性差別的、暴力的なコメントが付いていた。
メローニ氏は、「不快な思いをさせられ、侮辱され、暴行を受けたすべての女性に、連帯と支援を表明したい」と述べた。
イタリア警察はAFPに対し、上記の2サイトやその他のサイトに自分のわいせつな画像や加工された画像が同意なく掲載されているという通報が「多数」寄せられていると述べた。
ラツィオ州民主党の主要メンバー、バレリア・カンパーニャ氏(28)はAFPの取材に対し、約1年半にもわたる自分の写真がポルノサイトに掲載されているのを発見し、「すぐに怒りと嫌悪感を覚えたが、驚きはしなかった」と述べた。
カンパーニャ氏は、この「組織的な現象」は「女性を所有、管理、支配の対象とする家父長制文化」に起因すると非難した。