【8月29日 AFP】ロバート・F・ケネディ・ジュニア米厚生長官は疾病対策センター(CDC)のスーザン・モナレズ所長が解雇された翌日の28日、CDCを激しく非難し、抜本的な改革が必要だと述べた。

モナレズ氏の弁護士が声明で、ケネディ氏が反ワクチン政策で数百万人を危険にさらしたと非難していた。

ケネディ氏はFOXニュースの番組でこの声明について問われると、この機会を利用してCDCの能力と優先事項を批判した。

ケネディ氏は「私たちは新型コロナウイルス感染症に関する誤情報を目の当たりにしてきた」「彼ら(CDC)は検査方法を間違えた。ソーシャルディスタンス、マスク、学校閉鎖なども間違っており、今日の米国民に多大な害をもたらした」と主張。

その後、CDCの科学誌に掲載された1999年の報告書(現在もオンラインで閲覧可能)に矛先を転じ、ワクチン接種、水道水フッ化物添加(フロリデーション)、家族計画を20世紀の米国における公衆衛生上の10大偉業に挙げているのは誤りだと述べた。

「CDCの優先事項を見直す必要がある」とケネディ氏は述べ、CDCは根深い「沈滞」に陥っており、最高水準の科学を取り戻すには「強力なリーダーシップ」が必要だと主張した。

この発言は、CDC所長に就任して1か月足らずだったキャリア科学者、モナレズ氏の劇的な解雇を受けたもの。

ホワイトハウスのキャロライン・レビット報道官は28日、「大統領が彼女を解雇した。彼にはそうする当然の権利がある」と述べた。

だが、モナレズ氏の弁護士は、彼女を解雇する権限は大統領のみにあるにもかかわらず、解雇通知はホワイトハウス職員から出されたとして、解雇は不当だと主張している。

米紙ワシントン・ポストは、ケネディ氏の右腕のジム・オニール副長官がCDCの所長代行に任命される予定だと報じた。(c)AFP