「ニーキャップ」 反対の声押し切り音楽イベ出演へ 仏
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【8月24日 AFP】イランの支援を受けるイスラム教シーア派組織ヒズボラを支持した疑いで英国でテロ容疑に直面しているアイルランドのヒップホップグループ「ニーキャップ」が24日、仏パリ郊外の音楽フェスティバルで公演する。グループの出演をめぐっては、フランスのユダヤ人団体や政府関係者から反対の声が上がっている。
地元当局は、ニーキャップの出演を決めた主催者に対し、パリ郊外のサン・クルーで開催される年次音楽イベント「ロック・アン・セーヌ・フェスティバル」への補助金提供を取りやめた。
グループはパレスチナの大義を強く支持し、イスラエルを激しく批判しており、コンサートを政治的な場へと変えてきた。
モ・カラというステージ名で活動するリアム・オハンナ(27)被告は、昨年11月にロンドンで開催されたコンサートでヒズボラの旗を掲げ、5月にイングランドで起訴された。
注目された6月のグラストンベリーフェスティバルでは「イスラエルは戦争犯罪者だ」と言い放った。
その後、イスラエル寄りのハンガリー当局により入国を拒否され、ブダペストのシゲトフェスティバルでの演奏を逃した。
グループの出演決定を受けて、サン・クルー市はイベントへの4万ユーロ(約690万円)の補助金を撤回した。市による補助金撤回は今回が初めて。また、パリを含むイル・ド・フランス地域も今年のイベント協力を取りやめた。
しかし、今年の予算が1600万~1700万ユーロ(約27億5000万円~29億5000万円)だったフェスティバルにとって、こうした動きが存続を危うくすることはない。
グループは今夏すでにフランスで2回演奏しており、いずれも問題なく行われた。
しかし、フランスでの反ユダヤ主義の高まりを受けて、各方面から出演に懸念の声が上がっている。(c)AFP