イスラエル各地でデモ ガザ戦闘終結と人質解放を要求
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【8月17日 AFP】イスラエル各地で17日、パレスチナ自治区ガザでの戦闘終結と、イスラム組織ハマスに拘束されている人質の解放を求める抗議デモが行われた。
22か月に及ぶ戦闘が深刻な人道危機を招く中、イスラエルの安全保障内閣は今月、軍事作戦の拡大とガザ市制圧の計画を承認している。
2023年10月、パレスチナの武装組織ハマスがイスラエルを攻撃したことが戦闘の引き金となり、251人が人質に取られた。ガザには現在49人が残されており、イスラエル軍によるとそのうち27人はすでに死亡している。
テルアビブの「人質広場」では、残された人質の肖像で覆われた巨大なイスラエル国旗が広げられた。
デモ隊はテルアビブとエルサレムを結ぶ高速道路を含む市内の道路を封鎖し、タイヤに火を放って交通を妨害したと、地元メディアの映像が伝えている。
また、抗議デモの主催者や人質家族を代表する団体は、17日にゼネストを呼びかけた。
エルサレムの集会に参加したドロンさん(54)は「戦争を終わらせる時だ。すべての人質を解放する時だ。そしてイスラエルを立て直し、より安定した中東へ進む時だ」と訴えた。
一方、ハマスとの取引に反対する一部の政府関係者はデモを非難した。
極右のベツァレル・スモトリッチ財務相は「有害なキャンペーンであり、ハマスの思うつぼだ」と強調。人質解放を求める世論の圧力は「人質をトンネルに葬り、イスラエル国家を敵に屈服させ、その安全と将来を危険にさらす」と主張した。
APTFVの映像は、ガザ国境近くのキブツ・ベエリでの集会を映し出し、イスラエルのメディアも国内各地での抗議活動を報じた。
イスラエルがガザ市と周辺の難民キャンプへの攻勢拡大を計画していることをめぐっては、国際的な非難と国内の反発を呼んでいる。
国連支援の専門家らはまた、イスラエルが人道支援物資の搬入を大幅に制限する中、同地域で大規模な飢饉が進行していると警告している。(c)AFP