リバプールファンがボーンマスのセメンヨに人種差別か プレミア開幕戦
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【8月16日 AFP】サッカー、イングランド・プレミアリーグのボーンマスで主将を務めるアダム・スミスは、チームメートのアントワーヌ・セメンヨが15日に行われたリバプールとの開幕戦で相手ファンから人種差別的な暴言を受けたと報告したことに、衝撃と怒りを覚えたと述べた。
セメンヨがアンソニ・テイラー主審に出来事を伝えると、試合は30分にすぎに一時中断となり、両指揮官にも知らされた。スローインをしようとしていたセメンヨに対して身ぶり手ぶりで話していたリバプールのファンは、ハーフタイムに警察に連行された。
セメンヨは冷静さを保って試合に臨み続けるにとどまらず、その後2得点を挙げたが、チームは終盤に2失点を喫して2-4で敗れた。
スミスは試合後、「全く受け入れられない、このご時世にこんなことが起きるのは衝撃だ。アント(セメンヨ)がどうやってプレーを続け、複数ゴールを決められたのか分からない」と述べた。
プレミアリーグでは近年、反人種差別キャンペーンの一環として選手たちが試合前に膝をついているが、そのメッセージがまだ伝わっていないとスミスは続けた。
「怒りを感じている。ショックだ。主審に、彼(リバプールのファン)を直ちに退場させてほしいと伝えたが、警察が対応した。リバプールの選手たちは、アントとチームの他の選手たちに非常に協力的だった。ただただ怒りを感じる」
試合後にセメンヨと言葉を交わしたリバプールのアルネ・スロット監督は、「この問題には確実に対処する必要がある。(リバプールの本拠地)アンフィールドはもちろんのこと、あらゆるサッカーのスタジアムで受け入れられないことだ」と述べた。また、「素晴らしい選手というだけでなく、あんなことが起こっても後半にあれだけのパフォーマンスを見せる精神力を持っている」とセメンヨを称賛した。(c)AFP