【8月10日 AFP】2022年北京冬季五輪のフィギュアスケート男子シングルで金メダルを獲得したネイサン・チェン(米国)が9日、来年のミラノ・コルティナダンペッツォ冬季五輪を欠場すると表明した。

チェンは9日付の米紙ロサンゼルス・タイムズに掲載された記事で、五輪に出場する代わりに医療の道を追求すると語った。

チェンは同紙に「自分にとって最良のアプローチを見つけるために、いくつかの扉を開けてみたいだけだ」と述べ、「率直に言えば、人生の現段階ではスケートで十分な成果を上げたから、自分のキャリアには満足している」と続けた。

全米選手権で6度優勝を果たし、2018年、19年、21年に世界選手権のタイトルを獲得したチェンは、北京冬季五輪では男子シングル制覇に加えて、米国の団体金メダル獲得にも貢献した。

現在26歳のチェンは昨年イェール大学を卒業しており、医学部への進学を希望している。

19年のグランプリファイナル・トリノ大会で合計335.30点の世界記録を樹立したチェンは、心臓病学や腫瘍学の分野で働くことを目指している。

「医者であることの基本は、人を助けることだと考えている」「それは、アスリートとしては必ずしも感じられなかったことだと思う」(c)AFP