「戦争状態」ゲリマンダーめぐる共和党と民主党の争い、テキサス州皮切りに激化
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【8月5日 AFP】米テキサス州議会の民主党議員数十人が、2026年中間選挙を前に連邦下院選の選挙区の区割りを共和党有利に変更する採決を阻止するために州外へ逃亡し、4日に逮捕状を出された。
テキサス州の共和党指導部は、ドナルド・トランプ大統領の働き掛けを受け、連邦下院選の選挙区の区割りを変更し、共和党優勢となる選挙区を現行より5区増やそうとしている。
ゲリマンダー(ゲリマンダリング)として知られる特定の政党や候補者に有利なように選挙区の区割りをする措置は、物議を醸すものの合法だ。今回の区割り変更は、民主党が通常より有利となる来年の中間選挙で、共和党が下院の支配権を維持できるようにすることを目的としている。
テキサス州では他の多くの州と同様に、州議会議員が区割りを行っているが、通常は10年に一度の国勢調査の後にしか行われない。
テキサス州議会では共和党が多数派だが、民主党議員数十人が州外に逃亡したため、審議に必要な出席定数を満たせなかった。
テキサス州下院民主党議員団のジーン・ウー議員は、「これは軽々しく下す決定ではないが、絶対的な道徳観を持って下すものだ」と述べた。
民主党議員たちは3日に州を離れ、ほとんどは民主党が多数派を占めるイリノイ州に向かった。同州のジェイ・プリツカー知事(民主党)は記者会見で、民主党議員たちを「保護する」と述べた。
民主党議員には、州議会を欠席したことで1日あたり最低500ドル(約7万4000円)の罰金が科される。だが、テキサス州共和党は、あるべきところにいない民主党議員に対する逮捕状の発付を求める動議を可決し、事態をさらに悪化させた。
だが、この逮捕状は州内でのみ適用されるため、民主党議員はテキサス州に戻らない限り拘束される恐れはない。
トランプ氏に近いテキサス州のグレッグ・アボット知事(共和党)も、民主党議員の欠席は「州の公職の放棄に等しい」と述べ、解任を求める構えを見せている。
民主党議員たちはアボット知事の言葉をこけおどしにすぎないと一蹴。アン・ジョンソン州議は4日、CNNに対し「彼ら(共和党)がいかに必死になっているかを示していると思う」と語った。