イスラエル人入植者による放火攻撃で1人死亡 ヨルダン川西岸
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【8月1日 AFP】イスラエル占領下のパレスチナ自治区ヨルダン川西岸の町シルワドで7月31日早朝、イスラエル人入植者たちが家や車に放火し、男性1人が死亡した。パレスチナ自治政府が明らかにした。ヨルダン川西岸では入植者による攻撃が相次いでいる。
シルワドの周辺にはイスラエル人入植地が複数存在する。
パレスチナ保健省によると、40歳の男性が放火による火災の煙を吸い込んで死亡した。
自宅に火を付けられた住民のラーファト・フセイン・ハメドさんによると、入植者は車でやって来て「燃やせるものは何でも燃やして逃げた」という。
ハメドさんは、入植者が「アウトポスト(前哨地)」から来たと証言した。
アウトポストとは、イスラエル法でも違法とされる非合法入植地のこと。イスラエルが1967年から占領しているヨルダン川西岸のすべての入植地は、国際法違反となっている。
パレスチナ自治政府は、シルワド周辺のいくつかの村も入植者による攻撃を受け、車や家、畑が放火されたと述べた。
パレスチナ自治政府報道官によると、「入植者に同行していたイスラエル兵が、コミュニティーを守ろうとした非武装のパレスチナ民間人に対し、実弾と催涙ガスを発射した」。
イスラエル軍はAFPに対し、「複数の容疑者がシルワド地域の建物や車両に放火した」が、現場に派遣された部隊は容疑者を特定できなかったと説明。イスラエル警察が捜査を開始したと付け加えた。(c)AFP