トルコ、イスラエルを非難 ヨルダン川西岸併合求める動議は「違法」
このニュースをシェア
【7月25日 AFP】イスラエル国会(クネセト)が同国政府に対しパレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区の併合を求める動議を可決したことについて、トルコは23日、「和平への取り組みを損なおうとする違法で挑発的な行為だ」と非難した。
この法的拘束力のない動議は同日、ベンヤミン・ネタニヤフ首相率いる右派連合の議員と一部の野党議員の支持を得て、36議員が欠席する中、賛成71、反対13で可決された。「イスラエル国家とその安全保障を強化し、祖国における平和と安全というユダヤ人の基本的権利に疑問を呈されることを防ぐものだ」としている。
トルコ外務省はヨルダン川西岸について、1967年以来イスラエルに占領されているが「パレスチナ自治区」だと指摘し、併合は「国際法上無効であり、いかなる効力も持たない」と述べた。
同省は、「ネタニヤフ政権は、強引な政策と違法行為によって延命を図り、毎日のように新たな危機を引き起こし、国際秩序と地域の安全保障に深刻な脅威をもたらしている」と述べた。
トルコはイスラエルに対し、「拘束力のある抑止措置を遅滞なく講じること」、そして「国際システムの法的・道義的義務を尊重すること」を求めた。
ヨルダン川西岸では、パレスチナ人約300万人が暮らす一方、国際法違反とみなされ、国連にたびたび非難されてている入植地に約50万人のイスラエル人も居住している。
入植地は武力衝突の継続と並び、パレスチナ国家の樹立による恒久的な和平合意の実現を阻む主要な障害の一つと見なされている。(c)AFP