【7月23日 AFP】中国は23日、米国が国連教育科学文化機関(ユネスコ)から脱退すると発表したことに遺憾の意を示した。

中国外務省の郭嘉昆報道官は「これは責任ある大国が取るべき行動ではない」と述べ、「中国は常にユネスコの活動を断固として支持してきた」と付け加えた。

米国は22日、ユネスコからの脱退を発表した。米国務省は、ユネスコがパレスチナを加盟国として承認していることについて「米国の政策に反し、反イスラエル的な言説の拡散に寄与した」と批判している。

米国のユネスコ脱退は3度目。直近では2017年の第1次トランプ政権時に脱退し、その後バイデン政権下の2023年に再加盟している。

米国の正式な脱退は2026年12月に発効する見込みだ。

トランプ氏は再就任以降、世界保健機関(WHO)やパリ協定などからの米国の撤退を表明し、同盟国や敵対国に対して厳しい貿易関税を課してきた。

こうした動きを受け、中国は国連や他の国際機関を支持することで、責任ある大国としての立場を強調している。

郭報道官は記者団に対し、「米国がユネスコから脱退するのは今回で3回目であり、長期間にわたり会費を滞納している」と述べた。

また「すべての国に対し、多国間主義へのコミットメントを再確認し、国連を中心とした国際システムを支持するために具体的な行動を取るよう呼びかける」と強調した。(c)AFP