【7月9日 AFP】フランス東部の当局は8日、英語で「ジャパニーズ・ビートル」と呼ばれる侵略的外来種マメコガネがフランスで初めて確認されたと発表した。

マメコガネ2匹はそれぞれ今月1日と2日に、ドイツおよびスイスとの国境に近い東部ミュルーズとサンティポリットでわなにかかり、捕獲された。

グランテスト地域圏当局によると、マメコガネ2匹はトラックや乗用車、列車に乗ってフランスに侵入したとみられている。この現象は「ヒッチハイク」と呼ばれている。

日本原産のマメコガネは、イタリアでは2014年から、スイスでは2017年から確認されている。昨年は、スイスのバーゼルでマメコガネの大発生が確認された。バーゼルは、フランスで最近マメコガネが確認された場所に近い。

フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)によると、マメコガネは400種以上の植物に脅威を与えている。ANSESは2022年から、マメコガネがフランスに侵入する恐れがあると警告していた。

マメコガネは、プラム、リンゴ、ブドウ、トウモロコシ、大豆、サヤインゲン、アスパラガスなどの栽培植物に加え、樹木やバラなどの観賞用植物をも脅かしている。

グランテスト地域圏は、マメコガネが他にも存在するかどうかを確認するため、捕虫器と目視確認による監視強化を命じたと述べた。

また、マメコガネを目撃した場合は通報するよう国民に呼びかけた。

欧州連合(EU)は2019年、マメコガネが拡散すれば数十億ユーロの被害をもたらす恐れがあると指摘し、駆除すべき20種の有害生物の一つに指定した。(c)AFP