【5月26日 AFP】男子テニスで四大大会(グランドスラム)通算22勝を挙げたラファエル・ナダル氏(38)が25日、昨年に引退して以降「テニスはそこまで恋しくない」と語った。

同日開幕した全仏オープンでは、14回の大会優勝を誇るナダル氏の功績をたたえる特別セレモニーが行われた。

ナダル氏は記者に対し、「すべて出し切った感覚があるから、テニスはそこまで恋しくない」と述べた。

「きょう、ここに来たとき、自分がコートには立てないということに平穏な気持ちだった。体が自分にコートに立つことを許してくれない。それだけのこと。自分は穏やかな気持ちでいる」

「できるだけ最高のキャリアを築くためにやれることはすべてやった。今は人生の新しい段階を楽しんでいる。テニス人生ほどワクワクするものにならないのは分かっている。スポーツが与えてくれるアドレナリンを他のことで見つけるのは不可能だから」

「でもだからといって、幸せでなくなるというわけではない」

昨年11月の引退後は全くプレーせず、自身のテニスアカデミーや慈善財団、ビジネスなどに注力しているという。

ナダル氏は「引退してからまだラケットには触っていない。テニスコートにも6か月立っていない」と明かしつつ、エキシビションなどの形での将来的な復帰の意欲も見せた。(c)AFP