【4月24日 AFP】再結成ツアーを発表した英国の伝説的ロックバンド「オアシス」のファンを狙ったチケット詐欺が多発しており、英国の被害額は計200万ポンド(約3億8000万円)を超えていると英ロイズ銀行が24日、明らかにした。このうち大半は、フェイスブックの広告や投稿がきっかけだという。

オアシスのメンバーで兄弟のリアム・ギャラガーとノエル・ギャラガーは昨年8月、15年に及ぶ確執を乗り越え、再結成を発表。今年7月4日に英カーディフを皮切りに、マンチェスター、アルゼンチンのブエノスアイレス、米シカゴ、英ロンドン、オーストラリアのシドニー、東京、カナダ・トロントなどで公演を予定しており、チケットの争奪戦が起きていた。

ロイズ銀行は、「詐欺が多発するタイミングは2回あり、最初はチケットの販売開始時、2回目は公演日が近づいてきた時」だと指摘。

同社の顧客情報による推定では、「チケットの販売開始以降、英国全体で5000人以上がだまされ、被害額は200万ポンドを超えている」としている。1人当たりの平均被害額は436ポンド(約8万3000円)だという。

ロイズ銀行は、「報告例の90%以上はフェイスブックにおける偽の広告や投稿がきっかけとなっていた」と説明している。

同銀行の詐欺防止部門のリズ・ジーグラー氏は、ソーシャルメディアの各プラットフォームに対し、詐欺防止対策の強化を呼び掛けている。

英競争・市場庁は先月、何の特典もないにもかかわらず「プラチナ」席と表示されたチケットをだまされて購入したとみられるオアシスのファンもいると報告。

一部のチケットが法外な価格につり上げられたことに怒りの声が広がり、同庁はコンサート予約ウェブサイト「チケットマスター」に対する調査に乗り出しだ。

オアシスの再結成公演でチケットマスターが販売したチケットは、90万枚以上となっている。(c)AFP