【4月24日 AFP】パレスチナ自治政府(PA)のマフムード・アッバス議長は23日、人質を拘束し続けていることがイスラエルにパレスチナ自治区ガザ地区を攻撃する「口実」を与えているとして、イスラム組織ハマスに人質全員の解放を求めた。

イスラエル占領下のパレスチナ自治区ヨルダン川西岸にあるPAの拠点ラマラでアッバス氏は、「ハマスは犯罪占領者にガザ地区での犯罪を正当化する口実を与えている。最も顕著なのは人質の拘束だ」述べた。

「代償を払うのはイスラエルではなく、われわれだ。兄弟よ、人質を引き渡せ」と呼び掛け、「犬の息子たちよ、持っているものを引き渡して、これ(苦境)からわれわれを解放しろ」とアラビア語でハマスを激しく罵倒した。

ハマスの高官バッセム・ナイムはアッバス氏の発言を「侮辱的」と呼び、「アッバスは繰り返し、そして疑わしくも占領軍の犯罪と進行中の攻撃の責任をわが人民に押し付けている」と言った。

アッバス氏が率いるファタハとハマスは20年近くにわたり、政治的、イデオロギー的に激しく対立している。

アッバス氏とPAはハマスがパレスチナの統一を損なっているとたびたび非難する一方、ハマスはアッバス氏がイスラエルと協力し、ヨルダン川西岸で反対派を弾圧していると批判している。(c)AFP