【4月23日 AFP】ペルーで、故ジョン・F・ケネディ米元大統領にちなんだ名前を持つ受刑者が刑務所から脱走し、神への感謝の言葉を叫びながら逃亡する様子を捉えた動画が拡散されている。

ジョン・ケネディ・ハビエル・セバスチャン受刑者(22)が服役していたのは、首都リマ市内にあるルリガンチョ刑務所。定員2500人のところ、1万人が収容され、ペルーの刑務所では最も過密な環境となっている。

セバスチャン受刑者は窃盗罪で禁錮10年を言い渡され、2023年半ばから服役していたが、21日夜、監房から脱出。その後、有刺鉄線などが設置されているフェンスと外壁を乗り越えた。

近隣住民が撮影した動画には、セバスチャン受刑者が「ハレルヤ、キリストは生きておられる!」と大喜びで叫びながら大通りにたどり着き、走り去る際の声が捉えられている。

銃声と犬がほえている声も聞こえるが、セバスチャン受刑者は無傷で逃げ切ったようだ。

今回の脱走事件を受け、国家刑務所庁(INPE)は、刑務所長の解任と刑務所の警備強化を発表した。当局は、大規模な捜索を開始している。(c)AFP