【4月22日 AFP】中央アジアのキルギスは、ソ連時代の影響が色濃く残る国歌を廃止して新たな国歌を制定するため、公募を開始した。

キルギスはソ連から独立後の1992年、主にソ連時代の国歌に基づいた新国歌を採用した。だが、政府は現国歌について、古代の遊牧民時代の歴史を受け継いだ若い国としての在り方を正確に表現していないとの見解を示している。

今回の異例の決定は、2021年に就任したサディル・ジャパロフ大統領による国家の象徴改革の一環だ。

同年の改憲で大統領権限を強化したジャパロフ氏は2023年末、国旗に描かれている太陽のデザインを、ひまわりに似ていた図柄から変更した。国歌については、歌詞が独立から30年を経過した歴史的現実を反映していないと批判している。

ジャパロフ氏は昨年、「われわれはこれから100年間、独立したばかりだと歌い続けるのか。自分たちの国を手にした今、若者や未来の世代を鼓舞する国歌を作る必要がある」と語っていた。(c)AFP/Adina ZHOROBEKOVA