ローマ教皇が復活祭ミサに登場 思想の自由と寛容呼び掛け
このニュースをシェア
【4月21日 AFP】ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇(88)は20日、復活祭(イースター)のミサに姿を見せ、思想の自由と寛容を呼び掛けた。肺炎の治療を経て3月23日に退院した後も健康状態が不安定なため、ミサに出席できるか注目されていた。
教皇は、サンピエトロ大聖堂のバルコニーに車椅子に座って登場。弱々しい声で「ハッピーイースター」と語り、花で埋め尽くされた広場の群衆を歓喜させた。
教皇は療養中のため、聖週間の行事にはほとんど参加できなかったが、この日は力を振り絞った。約15分間にわたって教皇専用車でサンピエトロ広場を回り、生気が見られないながらも群衆に手を振り、赤ちゃんに祝福を与えた。
教皇がバルコニーから推定3万5000人超の群衆にあいさつを送った後、教皇による恒例のメッセージが代読された。
教皇はメッセージの中で「宗教の自由、思想の自由、表現の自由、そして他者の意見を尊重することなしに平和はあり得ない」と訴え、「憂慮すべき」反ユダヤ主義と、パレスチナ自治区ガザでの「劇的で嘆かわしい」状況を非難した。
サンピエトロ広場に登場する直前、教皇はローマを訪れていたJ・D・バンス米副大統領と短時間、個人的に面会した。
ビデオ映像には、車いすの教皇がバンス氏、その妻と握手する様子が映っている。バンス氏はミサには参列しなかった。(c)AFP/Barnaby CHESTERMAN, Alexandria SAGE