【4月20日 AFP】中国の首都北京で19日、二足歩行する数十体の人型ロボットが数千人のランナーと共に、ハーフマラソンに参加した。人型ロボットが走るマラソン大会は世界初で、最先端技術分野における主導的な立場の確立に向け、世界にアピールする場となった。

21キロを走るこの大会は、国が支援する北京のハイテク製造拠点、E-Townで開催された。

人型ロボットの部では、中国各地から約20チームが参加。ロボットの身長は75〜180センチ、最も重いもので88キロだった。

自律的に走るロボットのほか、人間が遠隔操作するロボットも参加し、人間のランナーとは別のトラックを走った。

ロボットの部で優勝したのは、身長180センチ、重さ52キロの「Tiangong Ultra」。途中で転倒しながら、2時間40分42秒で完走した。

国営メディアによれば、人間の部の優勝者は男女共にエチオピア出身のランナーで、男性が1時間2分36秒、女性は1時間11分7秒のタイムだった。

E-Townの管理委員会副主任はAFPに「レースへの参加は人間にとっては小さな一歩かもしれないが、人型ロボットにとっては大きな飛躍だ」と語った。

エンジニアらは、大会参加の目的は人型ロボットの性能と信頼性を試すことにあり、優勝ではなく完走が最大の目標だと強調した。

世界第2位の経済大国である中国は、人工知能(AI)やロボティクスの分野での優位性を確立しようとしており、第1位の米国に挑んでいる。(c)AFP/Glenda Kwek and Qian Ye with Luna Lin