【4月19日 AFP】米国のマイク・ハッカビー新駐イスラエル大使は18日、エルサレム旧市街にあるユダヤ教の聖地「嘆きの壁」を訪問し、イスラエルの平和を願うドナルド・トランプ大統領の手書きのメッセージを読み上げた。

共和党のハッカビー氏は元アーカンソー州知事で、イスラエルが占領するパレスチナ自治区ヨルダン川西岸を併合する考えを以前から支持。この考えは、このところ勢いづいている。

イスラエルがパレスチナ自治区ガザ地区でイスラム組織ハマスとの戦闘を1年半以上にわたって続ける中、ハッカビー氏は17日、イスラエルのイツハク・ヘルツォグ大統領に信任状を奉呈した。

イスラエルが占領・併合した東エルサレムにある嘆きの壁は、西暦70年にローマ軍によって破壊された第二神殿の最後の遺構で、ユダヤ人が祈りをささげることが認められた最も神聖な場所となっている。

ユダヤ教徒の帽子「キッパ」をかぶったハッカビー氏は嘆きの壁で記者団に対し、「ドナルド・J・トランプ米大統領が自ら記し、署名した祈りを代わりにささげることができ、大変光栄で、この上ない名誉だった」と語った。

ハッカビー氏によれば、ホワイトハウスでトランプ氏からメッセージを手渡され、駐イスラエル大使として最初にすべきことはそのメッセージを伝えることだと指示されたという。

ハッカビー氏は手書きの小さなメモを見せながら、「エルサレムの平和を求める米国民の願いと祈りを込めて、この壁に置くことを期待されて」メモを託されたと説明した。

トランプ氏のメッセージには「イスラエルの平和を願う」と書かれ、トランプ氏のイニシャルの「D.T.」と署名されていた。

ハッカビー氏は嘆きの壁で、自身の祈りもささげ、今もパレスチナ自治区ガザ地区で拘束されている人質全員の帰還を求め、「彼らを故郷に連れ戻す。これは大統領の祈りでもある」と述べた。(c)AFP