【4月16日 AFP】イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は15日、フランスのエマニュエル・マクロン大統領に対し、パレスチナ国家の樹立は「テロへの大きな報酬」になると述べた。

一方、マクロン氏はネタニヤフ氏に対し、ガザの民間人の苦しみは「終わらせなければならない」とし、イスラム組織ハマスとの停戦のみがパレスチナ自治区ガザに残るイスラエル人質を解放すると伝えたとXに投稿した。

イスラエル首相府の声明によると、両首脳は電話で会談し、ネタニヤフ氏はマクロン氏に対し「パレスチナ国家の樹立に強く反対する」と述べ、「それはテロリズムへの大きな報酬となる」と強調した。

ネタニヤフ氏は続けて「イスラエルの都市からわずか数分の場所にパレスチナ国家が樹立されれば、それはイランのテロリズムの拠点となる。イスラエルの大多数の国民はこれに断固反対している」と伝えた。

一方、マクロン氏はネタニヤフ氏に対し「ガザの民間人が経験している苦難を終わらせる必要がある」と述べ、包囲されたガザへの「すべての人道援助の通行を開放する」よう求めた。

イスラエルは3月2日以来、ハマスに圧力をかけるためにガザへのすべての援助を停止している。

マクロン氏は先週、仏政府が数か月以内にパレスチナ国家を承認する可能性があると発言。イスラエル国内でネタニヤフ氏やその息子、さらにはフランスの右派グループからも批判を招いた。

マクロン氏は14日、フランスの承認が他国にも追随を促すことを期待していると述べ、イスラエルを承認していない国々も同様に承認すべきだとした。

マクロン氏は同日、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸ラマラに拠点を置くパレスチナ自治政府(PA)のマフムード・アッバス議長と電話で会談し、PAが改革を実施すれば、PAが戦後のガザを統治する計画を支持すると伝えた。

Xの投稿によると、マクロン氏はアッバス氏に「ハマスを武装解除し、排除し、信頼できる統治を定義し、パレスチナ自治政府を改革するための枠組みを設定することが不可欠だ」と述べた。(c)AFP