【4月9日 AFP】高病原性鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルスにより、メキシコの3歳の少女が8日早朝、多臓器不全で死亡したことが同国保健当局により明らかにされた。

北部コアウイラ州在住の少女は4月1日に陽性と診断されていた。エリウド・アギーレ保健相によると、これまでに他の感染例は確認されていない。

保健省は、死亡した少女と接触した38人を追跡し、全員が陰性だったとしている。

世界保健機関(WHO)によると、ヒトがH5N1ウイルスに感染した場合、重篤な症状を引き起こし、致死率も高いが、これまでに確認された症例の大半は感染した鳥や動物との接触、または汚染された環境が関与しているものであり、「ヒトからヒトへの伝播は容易には起きないとみられている」という。

しかし科学者は、ヒトがH5N1と季節性インフルエンザウイルスの両方に感染した場合、H5N1ウイルスがヒトからヒトに伝播する株に変異し、感染拡大を引き起こす可能性があると懸念している。(c)AFP