【4月7日 AFP】ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇(88)は6日、バチカン市国のサンピエトロ広場で行われたミサにサプライズ登場した。重度の肺炎で入院した教皇は、2週間前に退院したばかり。

病院や医療従事者のために行われたミサの終わりに車椅子に乗って登場した教皇は、「皆さん、良い日曜日を。どうもありがとう」と述べた。

鼻に酸素チューブを装着した教皇の声はか細かったが、3月23日の退院時に群衆にあいさつした時よりも聞き取りやすかった。

教皇は命に関わる健康上の危機を経て、2か月間の療養期間を過ごしており、実際には厳格な休養、公の場での活動禁止、群衆との接触禁止が命じられている。

そうした中、教皇は広場に集まった群衆に祝福を与え、2週間後のイースター(復活祭)を前に体調が回復傾向にあることを示した。

教皇は前週と同様に、お告げの祈りを書面で発表。「医師、看護師、医療従事者のために祈る。彼らは常に適切な条件で働けているわけではなく、時には攻撃の犠牲になる」「彼らの使命は容易ではなく、支援され尊重されるべきだ」と述べた。

また、ウクライナ、スーダン、隣国の南スーダン、コンゴ民主共和国、地震に見舞われたミャンマーとハイチを順に挙げ、世界の紛争の終結を祈った。

イスラエルが先週再びパレスチナの武装組織ハマスに対して地上攻撃を開始したことにも言及し、中東、特にガザのために祈りをささげた。

ガザでは「人々は避難所も食料も飲料水もない想像を絶する状況での生活を強いられている」と指摘。「武器を静め、対話を再開させよう」と訴え、ハマスに拘束されている人質の解放を求めた。(c)AFP