【3月12日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領を「暴君」として悪名高いローマ皇帝ネロ、米大統領上級顧問のイーロン・マスク氏を麻酔薬ケタミンを乱用する「道化者」になぞらえた演説が話題となったフランスの上院議員が、米国の政治家はトランプ氏に逆らうことができないとの見解を示した。

フランス議会上院本会議場は厳粛な議論の場であり、そこでの演説が世界中で話題になることは通常ない。

だが、クロード・マルリュ上院議員の先週の演説は、精彩に富んだ言葉遣いで世界中の注目を集めた。元医師である同議員は、エマニュエル・マクロン大統領と連携する派閥に属するベテラン政治家で、閣僚や下院議員、市長を務めた経験もある。

マルリュ議員は演説で「米政権はネロの宮廷と化し、扇動的な皇帝、従順な廷臣、そして公務員の粛清を担当するケタミンをやっている道化者を抱えている」と述べ、トランプ氏をネロ、米政府効率化省(DOGE)の責任者を務める世界一の大富豪マスク氏を道化者になぞらえた。

同議員の演説には有志によって英語字幕が付けられ、数百万回再生され、国際ニュースネットワークでも放映された。