【4月6日 AFP】米北東部で5日、米地質調査所(USGS)によれば、マグニチュード(M)4.8の地震が発生した。空港では飛行機の運航が一時見合わせとなり、ニューヨークの国連(UN)本部では安全保障理事会(UN Security Council)の議場も騒然とした。負傷者や建物の損壊被害は今のところ確認されていない。

 ニュージャージー州レバノン(Lebanon)の震源付近では、地震で飛び起きたという販売員の女性(50)が「こんなに強い地震は初めて。(地震は)何度か経験したことはあるが、比べ物にならない。家全体が揺れ、ベッドも揺れた。家がガタガタ鳴っていた」と話した。慌てて飼い犬の様子を見に行き、無事を確かめたという。

 ニューヨーク・ブルックリン(Brooklyn)では、AFP記者が建物の揺れを感じたと報告。

 同地区在住の女性(62)は、「ドキドキして震えが止まらない。多くの人がおびえている」と話した。

 国連本部では、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)の情勢に関する安保理会合が行われていたが、地震により一時中断。

 ちょうど発言中だった支援団体、セーブ・ザ・チルドレン(Save the Children)の代表は「これ、地震?」と問い掛け、間もなくして、多数の外交関係者の携帯電話から地震を知らせる緊急アラームが一斉に鳴り響いた。

 ソーシャルメディアでは、同地域一帯で8日に見られる皆既日食の数日前に地震が発生したのは、世界の終わりの前触れかと冗談交じりの投稿も飛び交った。

 午後6時前にはM4.0の余震も発生した。

 ニューヨーク州のキャシー・ホークル(Kathy Hochul)知事は緊急会見で、ニューヨーカーが地震に「不慣れだ」と認めた上で、余震への警戒を呼び掛けた。

 USGSによれば、同地域で中規模地震が発生するのは約50年に1回。揺れが感じられる小規模地震は、約2~3年に1回発生している。(c)AFP/Gregory WALTON