【4月3日 AFP】(更新)米地質調査所(USGS)によると、台湾で3日午前8時(日本時間同9時)ごろ、マグニチュード(M)7.4の地震が発生した。台湾の当局によれば、この地震で少なくとも4人が死亡、60人近くが負傷した。

 USGSによると震源は台湾東部花蓮(Hualien)市の南方18キロ、深さ34.8キロの地点。

 現地当局は午前10時14分(日本時間同じ11時14分)ごろ、緊急メッセージで「地震による津波が徐々に台湾沿岸に到達している」と発信。「沿岸部の人々は厳重に警戒し、突然の高波に注意」するよう呼び掛けた。

 この地震で台湾の他、日本南部やフィリピンで津波警報が発令されたが、米ハワイの太平洋津波警報センター(Pacific Tsunami Warning Center)は同日、津波の脅威はおおむね去ったと発表した。

 台湾当局は、1999年9月に起きたM7.6の地震以降で最も強い地震となったとしており、今後も揺れが続くと警告している。25年前の地震では約2400人が死亡した。

 花蓮県の消防当局はAFPに対し、「建物2棟が倒壊し、数人が閉じ込められているとみられる」と述べたが、詳細は明らかにしていない。

 台湾消防庁はテレビ会見で、全土で建物計26棟が「傾いたり倒壊したりした」と報告したが、場所についての詳細は明らかにしなかった。

 当局によると、花蓮市を囲む丘陵地帯でハイキングをしていたグループ7人のうち3人が、地震で緩んだ岩に押しつぶされて死亡した。また同じ地域でトンネルを通行しようとしていたトラックが土砂崩れに巻き込まれ、運転手1人が死亡した。

 現地テレビは、花蓮市内やその他の地域で傾いたり倒壊したりした建物の様子を報じている。(c)AFP