【9月29日 AFP】ペルー文化省は28日、インカ(Inca)帝国時代の城塞(じょうさい)都市遺跡マチュピチュ(Machu Picchu)で石造物に浸食が起きているとして、遺跡の一部を閉鎖すると発表した。

 人気観光地として知られるマチュピチュには、1日に最大3800人が訪れる。

 入場が中止されるのは、劣化が激しい「太陽の神殿(Temple of the Sun)」と「コンドルの神殿(Temple of the Condor)」、聖なる石として知られる「インティワタナ(Intihuatana Stone)」の3か所。

 マチュピチュ遺跡への玄関口、クスコ(Cusco)に駐在する文化省職員は「劣化は取り返しがつかない。私たちは遺産を守らなければならない」と語った。

 マチュピチュは15世紀、インカ帝国を支配した皇帝パチャクテク(Pachacutec)の命でクスコから約130キロ、標高2500メートルの高地に建設された。当時の建築土木技術の粋を極めた遺跡として、1981年に国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の世界遺産に登録された。(c)AFP