【3月1日 AFP】マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)米国務長官は1日、南シナ海(South China Sea)の大半の領有権を主張する中国を念頭に、同海域でフィリピンに対する武力攻撃が行われた場合には相互防衛条約に基づいて同国を防衛すると明言した。

 ポンペオ氏はフィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)大統領との会談後、記者会見を行い、その中でフィリピンなどが領有権を主張する南シナ海の南沙諸島(スプラトリー諸島、Spratly Islands)で中国が推し進めている人工島建設について、米比両国にとっての潜在的脅威だとの認識を示した。

 ポンペオ氏は「南シナ海における中国の人工島建設や軍事活動はフィリピンのみならず、米国の主権や安全保障、ひいては経済活動をも脅かしている」「南シナ海は太平洋の一部であり、フィリピン軍や航空機、公船に対する武力攻撃が行われた場合には米比相互防衛条約の第4条に基づき、相互防衛義務を発動する」と明言した。

 米政府高官が南シナ海における同盟国防衛について公式に発言したのは今回が初めて。(c)AFP