【2月25日 AFP】ベトナムで27、28両日に開催される米朝首脳会談をめぐり、両国が朝鮮戦争(Korean War)の終結で合意に達する可能性について韓国政府が25日言及し、終戦宣言への期待が高まっている。

 中国の支援を受けた共産主義陣営の北朝鮮と、米国と同盟関係にあり資本主義陣営の韓国とが1950~53年に戦った朝鮮戦争は、平和条約ではなく休戦協定によって停戦を迎えたため、現在も法的には戦争状態にある。

 韓国大統領府(青瓦台、Blue House)の金宜謙(キム・ウィギョム、Kim Eui-kyeom)報道官は、「どのような宣言になるのかは知り得ないが、米朝が合意に至る可能性はあると考えている」と述べた。

 一方で米国側も、今月になってスティーブン・ビーガン(Stephen Biegun)北朝鮮担当特使が、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領には「同戦争を終わらせる用意がある」との楽観ムードを高める発言をしており、公式の戦争終結も近いとの観測に拍車を掛けている。

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長とトランプ大統領は、ベトナムの首都ハノイで会談に臨むことになっており、非核化協議での進展と、平和条約の締結への期待が高まっている。

 だが金報道官は、たとえ米朝首脳が朝鮮戦争の終結を宣言しても、平和条約の署名にこぎ着けられるのは朝鮮半島(Korean Peninsula)での「非核化プロセスの最終段階」になるとみられ、実現には長い時間がかかる可能性があるとの見解を示した。(c)AFP