【2月7日 AFP】国連(UN)の世界気象機関(WMO)は6日発表の分析報告で、2015年から4年間の世界の気温が観測史上最高だったことを確認した。報告は、この結果は「長期的な気候変動が続いていることを示す明確なサイン」だとしている。

 WMOは昨年11月、2018年は観測史上4番目に暑い1年間になるとの見通しを示し、急速な地球温暖化を抑制するため直ちに行動する必要があると強調。6日の報告では、2018年末までの期間をモデルに加え、同年の地球表面の平均気温が産業革命前の水準より1度高かったと結論付けた。

 報告によれば、単年の観測史上最高は2016年のまま。同年は気温を押し上げる傾向のあるエルニーニョ(El Nino)現象が強く、高い気温が観測された。

 WMOのペッテリ・ターラス(Petteri Taalas)事務局長は、単年の記録の上位20位が過去22年間に集中していることを指摘。「長期的な気温の傾向は単年の順位よりもはるかに重要であり、長期傾向は上昇を示している」とした上で、「過去4年間の気温上昇は陸上と海面の双方で異常な水準にある」と述べた。

 WMOは、気温上昇はハリケーンや干ばつ、洪水といった異常気象の要因にもなったと指摘している。(c)AFP/Patrick GALEY