【1月31日 AFP】イタリアサッカー連盟(FIGC)は30日、同国セリエAのナポリ(SSC Napoli)に所属するカリドゥ・クリバリ(Kalidou Koulibaly)に対する侮蔑行為が続いたことを受け、人種差別をなくすためにより厳格な新たなルールを発表した。

 これまでは、差別的な言葉を慎ませるための放送がスピーカーを通して三度流れると両チームの選手はピッチを後にすることになっていたが、これからは二度のアナウンスで試合は中止となる。

 一度目の警告が流れると選手はピッチの中央に集められ、試合は一時中断となる。そして、二度目の警告が流れると選手たちはロッカールームに戻る。またFIGCによれば、試合が延期になるかどうかは、これまで通り警備責任者の裁量によって決められるという。

 FIGCのガブリエレ・グラビーナ(Gabriele Gravina)会長は、「この手法ではこれまで審判に与えていた責任がなくなり、それによって手順はより簡潔なものになった」とコメントしている。

 先月26日に行われたセリエAのインテル(Inter Milan)戦で、クリバリはモンキーチャント(猿の鳴きまね)と人種差別的なチャントを浴びせられ、審判に皮肉の意味を込めた拍手をしたことで、2試合の出場停止処分が言い渡された。

 ナポリを率いるカルロ・アンチェロッティ(Carlo Ancelotti)監督は、次に選手の誰かが人種差別的な言葉を続けて受ければ、チームをピッチ上から引き上げさせると警告していた。

 この一戦に1-0で勝利したインテルには、結果としてホームゲーム2試合の無観客試合が言い渡された。(c)AFP