【1月29日 AFP】(更新)米司法省は28日、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ、Huawei)と同社の孟晩舟(Meng Wanzhou)最高財務責任者(CFO)を米企業からの技術の窃盗やイラン制裁への違反などの罪で起訴したと発表した。米中間の緊張が一段と高まりそうだ。

 ファーウェイの関連会社2社は、携帯電話大手Tモバイル(T-Mobile)からロボット技術を盗んだとして、10の罪状で起訴された。

 また、孟被告とファーウェイの関連会社3社は、米国の対イラン制裁に関連した13の罪状で起訴された。

 連邦捜査局(FBI)のクリストファー・レイ(Christopher Wray)長官は、これら2つの事件の罪状について「米国の企業や金融機関を食い物にし、自由で公平な世界市場を脅かすファーウェイの恥知らずで執拗(しつよう)な活動を暴くものだ」と指摘した。

 ファーウェイ創業者の娘である孟被告は昨年12月、米国の要請を受けてカナダで身柄を拘束され、現在は保釈中。マシュー・ウィテカー(Matthew Whitaker)米司法長官代行は、身柄引き渡し要請が1月30日までの期限に出されると明言した。

 孟被告は2月6日にカナダの裁判所に出廷する予定。

 ウィテカー長官代行は、いずれの事件の起訴内容でも中国政府の関与は主張されていないと説明。その一方で「中国は国民と中国企業に対して、法を順守させる責任を持たせなければならない」と警告した。(c)AFP