【1月26日 AFP】ベネズエラの「暫定大統領」就任を宣言した野党指導者のフアン・グアイド(Juan Guaido)国会議長は25日、ニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領の退陣を求める運動を強化し、「大規模なデモ」の実施を呼び掛ける一方で、メキシコが仲介役を申し出たマドゥロ氏との協議には応じない意向を示した。

 ベネズエラでは今週、マドゥロ政権に抗議するデモ隊と治安部隊との衝突で26人が死亡する事態となっているが、米国と一部の中南米諸国から支持を得ているグアイド氏はこの日、そうした危機的状態についての「見せ掛けの協議」には出席しないと明言。首都カラカスで支持者らを前に、「(マドゥロ氏の政権)強奪を止め、政権移行と自由選挙を実現するまで」市民の抗議運動は続くと訴えた。

 一方のマドゥロ氏は、メキシコが仲介役を申し出ているグアイド氏との協議について、「必要ならどこへでも」出向く用意があると述べていた。

 欧州連合(EU)と米国はマドゥロ氏に対し、再選挙の実施に同意するよう圧力を強めている。EUの外交官はAFPに、EUとしては「近い将来に選挙を実施するよう即時要請」を行いたいとの認識を示した。

 米国務省は、マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)国務長官が26日に開催される国連(UN)安全保障理事会の会合でベネズエラ国民への支援を示すとともに、グアイド氏を暫定大統領として承認するよう理事国に求める考えを明らかにした。(c)AFP/Maria  Isabel SANCHEZ