【12月29日 AFP】「やさしく歌って(キリング・ミー・ソフトリー、Killing Me Softly)」や「イパネマの娘(The Girl From Ipanema)」の英語詞、コメディードラマ「ハッピーデイズ(Happy Days)」のテーマ曲などの作詞を手掛け、グラミー賞(Grammy Awards)やアカデミー賞(Academy Awards)の受賞歴もあるノーマン・ギンベル(Norman Gimbel)氏が死去していたことが分かった。米国の音楽著作権管理団体BMIが28日に発表した。91歳だった。

 息子のトニー・ギンベル(Tony Gimbel)氏は芸能誌ハリウッド・リポーター(Hollywood Reporter)に対し、父ギンベル氏がカリフォルニア州モンテシート(Montecito)の自宅で今月19日に息を引き取ったことを明らかにしている。

 ギンベル氏は、1979年の映画『ノーマ・レイ(Norma Rae)』で作曲家のデヴィッド・シャイア(David Shire)氏とともに「流れゆくままに(It Goes Like It Goes)」でアカデミー賞の主題歌賞を受賞。

 米歌手ロバータ・フラック(Roberta Flack)のために、長年の共同制作者チャールズ・フォックス(Charles Fox)氏と書いた「やさしく歌って」は大ヒットを飛ばし、1973年のグラミー賞で最優秀楽曲を受賞。この曲は1990年代に米ヒップホップグループ、フージーズ(The Fugees)にもカバーされた。

 ブラジルのボサノバを英語で作詞した「イパネマの娘」は1965年にグラミー賞の最優秀レコード賞を受賞。1984年には「ソングライターの殿堂(Songwriters Hall of Fame)」入りを果たした。

 ギンベル氏と15曲前後を共作したロバート・フォーク(Robert Folk)氏はフェイスブック(Facebook)で、「ノーマンは、並外れた才能の持ち主だった。あらゆる面で優れていて、ポピュラーミュージックの全てのジャンルをものにした」と述べ、哀悼の意を表した。(c)AFP