【12月30日 AFP】18-19イングランド・プレミアリーグは29日、第20節の試合が行われ、リバプール(Liverpool FC)はロベルト・フィルミーノ(Roberto Firmino)がハットトリックを達成するなどして5-1でアーセナル(Arsenal)を下し、2位との勝ち点差を暫定で9ポイントに広げた。

 本拠地アンフィールド(Anfield)でめったにない先制を許したリバプールだったが、モハメド・サラー(Mohamed Salah)とサディオ・マネ(Sadio Mane)にも得点が生まれ、今季プレミアでは初めて3トップがそろってゴールを決めたチームは逆転勝利を収めた。


 試合は11分、アレックス・イウォビ(Alex Iwobi)の絶妙なクロスにエインズリー・メイトランドナイルズ(Ainsley Maitland-Niles)が合わせてアーセナルが先制し、リバプールはほぼ1年ぶりにホームリーグ戦でビハインドを背負った。

 それでも、わずか3分後にアーセナル守備陣のミスからフィルミーノが同点ゴールを決めると、直後にもフィルミーノがシュコドラン・ムスタフィ(Shkodran Mustafi)とソクラティス・パパスタソプーロス(Sokratis Papastathopoulos)を抜き去って自身2点目を決めた。

 そしてマネのゴールとサラーのPKで前半のうちに勝負を決めると、最後はフィルミーノがPKからハットトリックを達成し、リーグ20試合無敗を達成したチームは1989-90シーズン以来となるリーグ優勝へまた一歩前進した。

 ユルゲン・クロップ(Jurgen Klopp)監督は「先制された後の試合運びが間違いなく非常に素晴らしかった。今季のわれわれはあまり点を取られておらず、先に失点したことはほとんどない。だから選手がどういう反応をするのか分からなかった」とコメントした。

 同日行われ試合では、2位トッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)が1-3でウォルバーハンプトン・ワンダラーズ(Wolverhampton Wanderers)に敗れ、タイトル争いで打打撃を受けている。

 リバプールと3位マンチェスター・シティ(Manchester City)との勝ち点差も暫定で10に開き、仮にシティが30日のサウサンプトン(Southampton FC)戦に勝利してその差を7ポイントに戻したとしても、3日のシティとの直接対決で無敗を止められることがなければ、優勝争いで有利な立場を保てる。

 それでもクロップ監督は、油断は禁物という、ここ数週間の決まり文句のようになっている言葉で選手に呼びかけている。勝ち点9差について、監督は「そのことはまったく頭になかった。それはサポーターや記者の考えることで、われわれはそうしたものには関わらない」とコメントした。

「サラーがフィルミーノにPKを譲ったときは泣きそうになった。サラーがどれだけ点を取りたがっているか知っているからね」「これまで見た中でも最高に気持ちの良い瞬間で、とにかく見事だった。ここまでのシーズンで最高の振る舞いだった」

 一方で敗れた5位アーセナルは、4位チェルシー(Chelsea)が30日のクリスタルパレス(Crystal Palace)戦で勝利すれば、差が5ポイントに開くことになる。

 チームを率いるウナイ・エメリ(Unai Emery)監督は「われわれにとっては難しい瞬間になった」「控室で話をしたが、これもまた一つの経験だし、つらい経験からこそ、人は教訓を得られる」と話した。(c)AFP/Kieran CANNING