【12月27日 AFP】ローマカトリック教会の修道女で、英BBCテレビの美術番組の司会者としても活躍したウェンディー・ベケット(Wendy Beckett)さんが26日、英イングランド・ノーフォーク(Norfolk)州クイデナム(Quidenham)の修道院で死去した。88歳だった。

 1930年、南アフリカ生まれ。子どもの頃に家族と英スコットランドのエディンバラ(Edinburgh)に移住した。BBCによると、16歳の時に女子修道会に入会。1950年には英オックスフォード大学(University of Oxford)に派遣され、英文学を修めた。

 1980年代から美術を学び始め、所属する修道会のために資金を集めようと本の執筆を決断。1988年の美術書「Contemporary Women Artists」以降、多数の本や記事を書いた。1990年代からBBCの美術番組に出演するようになり、「Sister Wendy's Odyssey」(1992年)や「Sister Wendy's Grand Tour」(1994年)などで名司会者として世界的な人気を博した。

 BBCの美術担当ディレクター、ジョンティー・クレイポール(Jonty Claypole)氏は「シスター・ウェンディーは類いまれなプレゼンテーションスタイルと、美術に対する深い知識、情熱を持っていた」と悼んだ。(c)AFP