【12月6日AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の顧問弁護士で、ホワイトハウス(White House)のサイバーセキュリティー顧問も務めるルドルフ・ジュリアーニ(Rudy Giuliani)氏(74)のインターネットへの理解力に疑問符がついている。ツイッター(Twitter)で犯したささいな入力ミスにつけ込まれ、自らのアカウントから「反トランプ」のメッセージを掲げるページに誘導する羽目になり、しかもその状態を放置し続けているからだ。

 ジュリアーニ氏は先週、ロバート・モラー(Robert Mueller)特別検察官が指揮するロシア疑惑の捜査について「抑えが利かなくなっている」と批判するツイートをした。ところが、このツイートでは入力ミスで2つの文がつながった結果、「G-20.In」というインドドメインのウェブページのハイパーリンクが文中に自動的に作成された。

 このドメインは誰も所有していなかったが、状況に気づいたアトランタ(Atlanta)在住のウェブデザイナー、ジェイソン・ベラスケス(Jason Velazquez)さんが5ドル(約560円)を支払ってこのドメインを登録。そして、ページに「ドナルド・J・トランプは国の裏切り者だ」という一文を載せた。

 こうして、ジュリアーニ氏のツイートを見てリンクをクリックした人は、トランプ氏を攻撃する文章が掲載されたウェブサイトに移動することに。ジュリアーニ氏が4日に事態に気づいた時点で、問題のツイートは同氏の投稿の中でも「いいね」やリツイート、コメントが最も多い「人気」ツイートになっていた。

 ジュリアーニ氏は、サイバーセキュリティーのコンサルティング会社「ジュリアーニ・パートナーズ(Giuliani Partners)」のトップも務める。にもかかわらず、自分のツイートに何が起こっているかすら理解できていなかったらしく、怒りの矛先を運営会社の米ツイッターに向けた。

「ツイッターは何者かが私の投稿にアンチ大統領のメッセージを侵入させることを許した」「彼らが札付きの反トランプの連中じゃないなんて、頼むから言わないでくれ」(同氏のツイート)

 ジュリアーニ氏は、日本時間6日午後2時現在もまだ問題の投稿を削除しておらず、手厳しいコメントは増え続けている。

 野党の民主党に助言しているブラッド・リーズン(Brad Reason)氏は「トランプのサイバーセキュリティー顧問は、ツイッターがどんな仕組みかに無知であることをさらけ出した」と書いている。(c)AFP