【12月4日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は3日、同氏が「制御不能な軍拡競争」と呼ぶ事態に歯止めをかけるため、中ロ首脳との協議を提案した。

 トランプ大統領は10月、米国と旧ソ連間で冷戦(Cold War)期に締結された中距離核戦力(INF)全廃条約から離脱する意向を表明。

 現時点では未確定とはいえ、これが現実のものとなればロシアとの新たな軍拡競争が誘発される恐れがあるとの批判が出ている。トランプ氏は離脱表明に際し、皆が「正気に戻るまで」米国の核兵器の備蓄を継続するという考えを示していた。

 トランプ氏は3日早朝ツイッター(Twitter)で、中国の習近平(Xi Jinping)国家主席およびロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領と自身との三者で、「大規模で制御不能な軍拡競争の様相を示している事態」に歯止めをかけるため、将来協議を開始すると確信していると投稿。

 さらに「米国は今年7160億ドル(約81兆4000億円)も費やした。異常だ!」とも書き込んだ。

 アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで開催された20か国・地域(G20)首脳会議に出席した米中首脳は、訪問先の同市で会談に臨み、両国間で応酬が続いている「貿易戦争の休戦」で合意。トランプ氏の今回のツイッター投稿は、この後に行われた。

 一方プーチン大統領とは、予定されていた会談は中止したものの、「非公式」な会話はあったとされる。(c)AFP