【12月1日 AFP】米国とメキシコ、カナダの3か国首脳は30日、北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新貿易協定「米・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」に署名した。ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は、NAFTAが米国の雇用を喪失させていると批判していた。

 トランプ大統領は、アルゼンチン首都ブエノスアイレスでの20か国・地域(G20)首脳会議に合わせて行われた署名式で、「これは貿易情勢を永久に変える模範的協定だ」と言明。新協定締約は「素晴らしい節目」であり、自動車業界を中心とした米労働者を支援すると同時に、「全世界の国々がうらやむ知的財産保護」を導入する内容になると話した。

 カナダのジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)首相は新協定についてトランプ氏ほど感情を示さなかったものの、USMCAは「深刻な経済的不透明性」の脅威を払拭(ふっしょく)するものであり、これがなければ「より大きな損害を引き起こしていただろう」と述べた。トルドー首相はまた、新協定を「歴史的」とたたえながらも、トランプ氏に対し、「鉄鋼・アルミニウムの関税撤廃に向けた取り組みを続ける必要がある」ことが改めて示されたと説明した。(c)AFP/Sebastian Smith